犬と人間は約1万3千年ほど前に、共存関係になったと言われています。
いわゆる「原始時代」です。
それまでは、人間と犬は「食うか食われるか」の関係でした。
近接した生活空間で暮らし、互いに肉食(人間は雑食ですが肉も食べます)ですから、人間が犬を狩りその肉を食べ、犬が人間を襲うことは日常茶飯事だったと考えられています。
そして経緯は具体的には分かっていませんが、人間と犬がともに生きていくことに互いがメリットを見いだし、共に生活するようになって、現在に至ります。
犬にとっての人間のメリットは、
■敵が来たときに犬とは違う戦略で戦ってくれる
■獲物を共に狩ってくれる「狩猟」の存在
■犬が通常捕らない食べ物を提供してくれる(穀物、小動物等)
など、生存になくてはならないものでした。
しかし、人間はよりいっそうの役割を犬に求めるようになりました。
■獲物を狩るときの【猟犬】
■家畜を飼うときの【牧畜犬】
■警備犬、護衛犬、橇引き犬、救助犬等の【ワーキングドッグ】
■人間に癒しを与える愛玩犬、または神への捧げものとして
上記、4つに大別しましたがここからさらに細かく分類され、何百という種類の犬が存在します。
もう、犬は人間がいないと存在できない生き物なのです。
でも歴史の裏には、様々な犬と人間との戦いがありました。そして今も、犬は人間とより良い共存関係を構築していくため、お互いの関係を進化させています。
現在、犬は「ペット」というより「家族」と見なされてきています。
「ペットロス症候群」という言葉がありますが、家族が亡くなるーーこのように考えれば至極当然なことなのだと思います。
「ペット」が「家族」になる、そこには「支配するものとされるもの」から「互いに依頼する」関係への移行が見られます。
でも、我々が生きているのは人間社会なので、人間が「犬が生きやすい環境」を作り、そこで「犬との心地よい生活」をしていくことが、現在の犬にとって最も重要なことなのです。
多くの犬が人間から求められていた【使役】を失い、代わりに【癒し】を求められるようになっています。
ですがこの変化はわずか100年にもなりません。
そういった犬の性質や人間との関係、居心地の良い環境をつくり、またあなた自身が「犬にとって居心地の良い、安心して身を預けられる存在」であることが、犬と人間の共生には最も大切なことなのです。
そこにはしつけやマナー、ルールは当然重要なこととなってきます。
しつけ、マナーについては改めますので、ここでは犬と人間の関係についてのみ記述しました。
犬が何を考えているか、感じているかに気を配り、最良のパートナーとなれるよう、努力していきたいものです。
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