ピーピー、音のなるおもちゃ。みんな大好きですよね。
…これはボールですが、笛付きのおもちゃは噛み心地がいいし、ピーピーと動物みたいに鳴くのでワンコたちの本能をくすぐります。
ところが私の周りで、立て続けに誤飲事故が起こりました。
一匹目は、4歳のラブラドールレトリバー。
4歳なので、パピーの頃のやんちゃぶりは収まってますが、ラブちゃんはみんな陽気で行動的。人とコミュニケーションをとるためにおもちゃが大好きです。
そして、大型犬であり食道が太いのもあって、つるっと胃の中へ…。
約一ヶ月後に、ビーグルが。
おもちゃで遊び中に、大好きなおばあちゃんがおやつを取り出す仕草をしたので、ついついごくっと飲み込んで…。
ビーグルは食いしん坊なので、食べ物となると目の色を変えます。なので、 この子も慌てて「口の中にあるおもちゃが邪魔なので飲み込んだ」のでしょう。
さて、最初のラブラドールレトリバー。実は、飲み込んだあと、動物病院に行ってから、該当のおもちゃは数日後に吐き出したんです。よかったよかった!
…とはいかなかったんです…。
吐き出した後数日間、嘔吐が続きました。飼い主さんも周りも「吐いたからだろう」と思ってました。下痢もありましたが、それほど気にしませんでした。
そして吐き出して一週間以上。嘔吐が止まらず、お散歩中も突然吐いたりします。また普段はしないようなところにうんちをし、下痢。これも止まりません。
「なんか別なものが詰まってるんじゃないか?」みんな心配しました。
再び、ラブちゃんは病院の門をくぐり、胃の中を見ました。
おもちゃはありません。お医者さんが言いました。
「消化器の異常が続いてるので先に進めましょう」
そう、手術です。レントゲンにも映らないものが、腸の中にあるかもしれません。
腸閉塞は、死に至ることもある危険な状態です。
そして、手術開始からすぐに、別のおもちゃの破片が腸の入り口を塞いでいたのが見つかりました。
「あと三日遅かったら手遅れだったかも」
お医者さんが言いました。
そして、ビーグルです。
この子は、実はおもちゃを飲んだ瞬間は誰も見ておらず、ただ
「おもちゃがひとつ足りないね」と、みんなで探していたんです。
小さな、ピーピーなる、ビーグルちゃんのお気に入りのおもちゃ。いつもこれを口に入れてピーピー楽しんでました。
おばあちゃんからおやつをもらう直前まで、これを口に入れてピーピーしてたのです。
約一週間後。
その子は、嘔吐するようになり、下痢にもなり、なかなか止まりません。
もともと普段からお腹が弱いので、飼い主さんは気にしていなかったのですが…
(ちょっとまて?
…この状態って、前に見たことある?)
私は、ビーグルの飼い主さんに相談されました。
言われれば、前にラブラドールレトリバーが腸閉塞で手術したときと、症状がそっくりだったのです!
…ビーグルはそのあと、飼い主さんと病院へ…。
内視鏡で見たら、ありました!
なくなっていたはずのおもちゃが、胃の出口を塞ぐように見つかったのです。
お医者さんは、そのままおもちゃを取り除こうとしましたが、とれませんでした。
音の鳴る柔らかいおもちゃは飲み込むときに変形してぺちゃんこになるので、取り出すのが難しいのです。
このまま腸を通って排泄される保障はまったくありませんし、吐き戻してくれる可能性だって低いです。飼い主さん自ら、手術を希望しました。
いまは二匹ともすっかり元通り、元気いっぱいですが、もう少し遅ければ、誰も気づかなければ…と考えるとぞっとします。
ワンコの健康は、やはり飼い主さんがその様子を日頃からよく観察し、異変があったらちゃんと気づくこと、これにつきますね。
---------------------------------------------------
犬の困ったこと、知りたいこと、ブログの内容で思ったことなどがありましたら、ぜひご連絡下さい。お待ちしています。
こちらへどうぞ→http://www.miraclepuppy.jp/
---------------------------------------------------